※良ければ、先にこちらをどうぞ。
【目次】 淑玲『宮廷浪漫』シリーズ 【作品紹介】
http://short2story.blog.fc2.com/blog-entry-253.html
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― 淑玲にとっても悪くない話だと思うけどね ―

富黄楼のおかみ・お蔵さんがどうして私にそう言ったのか…。私は大きな宴会部屋についてすぐさまその意味を知ることになった。お蔵さんのそばに座る二人の男…。

「おかみ、この子らが新入りの嬢ちゃんかい?」
「なかなかかわいい子たちじゃないですか」
「私の秘蔵っ子のお淑(とし)とお珠(たま)さ。可憐な双子の花みたいだろう?かわいがっておくれね」

どこかでみた三白眼と白蛇(しろへび)顔…。私が今日俊楽堂で出会った彼らはまだ少年だったけど、目の前にいる男たちはもっと大人(40代後半くらい?)の姿だった。

「…珠露、この人たち、まさか…」
「そう。幻影(いりゅう)と菊恭(きっきょう)の父親だよ。やっぱりそうきたか、おばあちゃん…」

幻影と菊恭の父親たちの妙な視線を感じながらも、私たちは笑顔で返した。

「緊張しちゃって初々しいねえー」

私は自分自身に念じた。お願い!ひきつらないでよ、笑顔…。私は今、八百屋の娘じゃないんだから。富黄楼の妓女!妓女なのよ。さあ、妓女の仮面をかぶるのよ、淑玲!

「おかみも昔はこのくらいかわいげがあっただろうに…」
「冗談じゃないさ。もっとかわいげがあったねえ。私は宴会部屋に来て、ぼーっと突っ立てなんかいなかったよ?」

お蔵さんの遠回しの指摘に私たちは慌てて空いてる席を探した。

「淑玲、僕から離れちゃダメだよ」
「…う、うん」

でも、お蔵さんはそうはさせないだろうな…。その読みはあたり、お蔵さんは私を呼んだ。

「何してるんだい?お淑(とし)、お前はこっちにおいで。お珠(たま)はそうだねえ。得意の三弦(三味線)でもやってもらおうかねえ」

珠露が一瞬お蔵さんを睨んだけど、すぐさま愛くるしい笑顔で切りかえした。

「おかみ、私もご一緒にお話がしたいです。おかみの言うとおり、私たちは双子の花のようなもの。お淑と離れ離れなんて淋しいわ(心の声:いきなり僕らを引き離すとか何考えてんの!?淑玲にそのふたりの相手をさせるなんて難易度高すぎだろ!)」
「でも、私はお前の三弦を聞きたいねえ。このふたりの男にもそれを自慢してしまったんだ。私の顔を立てておくれよ(心の声:あー、はいはい!そんなの知ったこっちゃないねえ。っていうか、何だい?お前のその恰好は。ほれた女の前で女装するなんて男らしさが微塵もないじゃないか!色んな意味で泣けてくるよ…)」
「では、一曲だけですよ?私が伴奏しますので、みなさんご一緒に歌って下さいな(はあー!?元はと言えば、そっちのせいだろう?そう簡単に淑玲にお酌なんてさせるか!)」

珠露もなかなか負けてない。というか、話し方といい妓女のふるまいがいたについている。もしかして、何度かこんなふうにお手伝いをしたことがあるのかしら?

珠露は他の妓女から三弦を借り、場の空気を見計らって弾き始めた。


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=影響を受けた作品のご紹介=
ここでは上の拙い物語がたぶん影響を受けたんじゃないかと思われる作品をご紹介します。 お時間や興味のある方はどうぞ~。

しばらく影響を受けた作品紹介を省略します。

★ YUKI ★
『鳴いてる怪獣』
https://www.youtube.com/watch?v=RKhOk-Ym-yg
『ランデヴー』
https://www.youtube.com/watch?v=r55074Ici6c

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次回更新まで、しばらくお待ちください。待たれている間に、こちらの物語なんぞどうでしょうか?
【第51夜】 少年の夢(中華風のお話。1話完結です)
http://short2story.blog.fc2.com/blog-entry-54.html
【第57夜】 笠森お仙騒動記
(淑玲に似た気が強いヒロインが登場します。ちなみに舞台は江戸。1話完結です)
http://short2story.blog.fc2.com/blog-entry-61.html
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コメント

ぷぷぷ。心の声対決が面白すぎるー^^
表の笑顔と言葉をそう翻訳するのね。

お淑とお珠の可憐な双子の花とはまた粋な。
それにしても、お父様方がお相手とは。
まずは珠露の三弦の腕を見せていただきましょう。
けい│URL│06/10 19:42│編集
けいさんへ
いつも本当にありがとうございます!

> ぷぷぷ。心の声対決が面白すぎるー^^表の笑顔と言葉をそう翻訳するのね。お淑とお珠の可憐な双子の花とはまた粋な。それにしても、お父様方がお相手とは。まずは珠露の三弦の腕を見せていただきましょう。

親子喧嘩ならぬ、祖母&孫バトル第二弾でした。心の声、楽しんで頂けて良かったです。私もあそこを書いてた時、なんか楽しかった記憶が…^^一人称って、主人公以外の他人の気持ちを書くの難しいですよね。それを感じたりもしました…。むむむ。

珠露の三弦も良ければ、聞いてやってくださいませ。けいさんに聞いて頂けて珠露のやつ幸せものだなあ^^
rurubu1001│URL│06/11 20:00│編集
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