「あなた、最近タケシの様子が少しおかしいの」

仕事を終えて家に帰ると、私の背広をハンガーに掛けながら妻が言った。

「タケシがどうした?」

タケシは今年小学5年生になる私たちの一人息子である。まだまだ、生意気盛りのお子様だ。

「ちょっと変なのよ。ずっとテレビにかじりついてて」
「テレビ?面白い番組でもやってるんじゃないか?」

私が笑い飛ばすと、妻は怒りだした。

「真面目に聞いて。笑いごとじゃないの!」
「え?」
「あの子が見てるのはニュース番組。しかも殺人事件ばかりなんだから」

我が家の夕飯は、基本テレビをつけながらでも良しとしている。単にテレビがないと無音になり、食卓が淋しいというのもある。私たちの心配をよそに、タケシは今日の夕飯もニュース番組をじっと見つめていた。内容は保険金目当ての殺人事件。隣りにいる妻は心配そうな顔をしていた。

「タケシ、他の好きな番組を見ていいんだぞ。父さんに合わせて、ニュースを見てるんじゃないのか?」

大人の都合に合わせているという可能性もなくはない。私は息子に聞いてみた。

「これがいいんだ。ニュース番組、好きなんだよ。色々なことが知れるし」

一見優等生じみた答えだが、いかんせん、子供らしくない。

「特にどんなニュースが気になるんだ?」

私さらに聞いてみた。

「殺人事件」

私は妻と顔を見合わせた。どうやら彼女の息子チェックは正しかったようだ。

「タケシは最近ミステリーや推理小説にでも、ハマってるのか?」
「ううん。ただ気になるんだよ」
「気になる?」
「殺人事件の犯人ってバラバラに事件を起こしてるけど、この人たちが集まってみんなで一つの事件を起こしたら、きっと凄いことになるんじゃないかなって」
「…凄い…?」
「うん、凄い!」

気のせいだろうか。タケシは期待に満ちた目をしていた。なんだか生き生きとしている。

「絶対凄いと思うんだ!」
「そうかしら?お母さんは、恐ろしいわ」

妻も何かを感じ取ったのだろう。話に入ってきた。

「そうかなあ…?」
「そうよ。そんなことがあったら、大変よ。とてもこわいことだわ」

妻がたしなめても、タケシは納得してないようだった。

「…絶対凄いと思うんだけどなあ」

自分たちの子供なのに、よくわからない。自分たちはこの子の親なのに…。私たちは戸惑っていた。

それから一週間後、あの事件が起きた。

1995年(平成7年)3月20日、地下鉄サリン事件。

東京の地下鉄車内で毒ガスであるサリンが散布され、乗客や駅員ら13人が死亡、負傷者数は約6,300人とされる。日本において、戦後最大級の無差別殺人であるとともに、大都市で一般市民に対して化学兵器が使用された史上初のテロ事件だった。

「これだ!これだよ、父さん!!」

タケシは毎日、興奮冷めやらぬ様子で、テレビにかじりついていた。

「そうかあ、こういうのテロっていうんだね!やっぱりああいう人たちが集まって起こす事件は凄いんだよ!!」

私は正直この時テレビに映る悲惨な状況よりも、目の前にいる自分の息子に恐怖していた。

この子をこのままにしてはいけない。息子の高ぶる感情にはまだ名前がない。食い止めるなら今だ。まだ、間に合う!

― ソノ カンジョウノ オトシドコロヲ マチガエルナ ― 

「タケシ、気をつけろ!」
「え?」
「お前は大事なものを失いかけてる」

タケシは何を言われているのかわからなかったのだろう。ぽかんとしていた。

「いつも父さんはな、あの電車に乗って会社に行ってるんだ。たまたま、今回乗り合わせなかっただけで助かった。もし、父さんがあの電車に乗って事件に巻き込まれていたらどうする?お前はまだそうやって笑えるのか?」

熱に浮かされたようなタケシが凍りつくのがわかった。

「タケシ、それでも凄い事件って言えるのか?」
「………」
「これは全然凄い事件なんかじゃないんだよ」

― ソノ カンジョウノ オトシドコロヲ マチガエルナ ― 

「それがわかるな?母さんは何て言ってた?」

タケシは青ざめ、震えだしていた。 

「恐ろしい。とてもこわいこと…」
「そうだな。タケシ自身はどう思う?父さんが事件に巻き込まれていたとしたら…」

― ソノ カンジョウノ オトシドコロヲ マチガエルナ ― 

「…父さんが死んじゃったら嫌だよ」
「そうだな」
「全然こんなの凄くなんかない!」

― ソノ カンジョウノ オトシドコロヲ …… ― 

「僕は笑ってなんかない。そんなヒドイこと、しないよ!」
「そうだ」

私はタケシを抱きしめた。徐々に震えがおさまっていくのがわかる。その高ぶる感情の終着点に安堵した。私は嘘をついた。本当は私の使う電車は地下鉄ではない。タケシも近いうちに、それに気づくだろう。

― ソノ カンジョウノ オトシドコロヲ …… ― 

「タケシ、お前は大丈夫だ。きっと大丈夫だよ」

…息子にも、自分にも、そう言い聞かせる。

『危ないですから下がってーーーーー!!!』

ブラウン管の向こうでは乗客に危険を知らせようと、駅員が声の限りに叫んでいた。



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=影響を受けた作品のご紹介=
ここでは上の拙い物語がたぶん影響を受けたんじゃないかと思われる作品をご紹介します。 お時間や興味のある方はどうぞ~。

★ 村上春樹「アンダーグラウンド」 × the brilliant green 「Bye Bye Mr.Mug」 ★

ニュースで今年、地下鉄サリン事件から20年と聞いて。私があの事件を書けるとしたら、被害者でも加害者でもないブラウン管の外側にいた人たちでした。

①  村上春樹「アンダーグラウンド」
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%83%89-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%9D%91%E4%B8%8A-%E6%98%A5%E6%A8%B9/dp/4062639971
ノンフィクション。地下鉄サリン事件といったら、どんなニュースよりも私の中ではこれ。被害者の姿をありのまま伝えようと、あの日、あの場所で、何があったのか、彼らの言葉で真実を伝えてくれます。読了後、オウム信者視点の「約束された場所で」も読みました。

② the brilliant green 「Bye Bye Mr.Mug」
http://nicoviewer.net/sm9164633
書き終えた後、頭のなかに流れてきたのがこのイントロ。ブリグリ大好きなんです。彼らのデビュー曲。他の曲でも物語を書けるといいな。

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カムチャツカの若者が

ちび○ろさんぼのホットケーキの夢を見ているとき

メキシコの娘は

朝もやの中でトルティーヤを頬張っている

ニューヨークの少女が

ほほえみながらドーナツ(ベーグルでも可)の海を泳いでいるとき

ローマの少年は

エスプレッソとコルネット(甘いクロワッサン)の香ばしい朝にウインクする

この地球ではいつもどこかで

朝ごはんがはじまっている

ぼくらは朝ごはんをリレーするのだ

経度から経度へと

そうしていわば交替で地球の胃袋を守る

眠る前のひととき耳をすますと

どこか遠くで誰かのお腹の音が鳴っている

それはあなたの送った朝ごはんを

誰かがしっかりと「いただきます!」を言った証拠なのだ


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=影響を受けた作品のご紹介=
ここでは上の拙い物語がたぶん影響を受けたんじゃないかと思われる作品をご紹介します。 お時間や興味のある方はどうぞ~。

★ CM「ネスカフェ 谷川俊太郎/朝のリレー 」 ★

谷川俊太郎さん、ごめんなさい。ちょっと世界の朝ごはんの特集記事を見ていたら、食べたくなって、こんなものができました。

CM「ネスカフェ 谷川俊太郎/朝のリレー 」
https://www.youtube.com/watch?v=MfMqbAitiJI
大好きなCMです。見る度、「やるじゃん、ネスカフェ!」ってなる。

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「あと4分で世界が終わっちまうんだって」

見ず知らずの男にいきなり声をかけられた。

は?

「だから、あと4分で世界が終わっちまうんだって!」

…へえ、そうなんですか。そうですか…。ていうか、あんた誰!?

「俺がわかんないのかよ?」

見た目、ちょっと怖そうな人。う~ん、記憶になさそう。新手の勧誘か何か…?

「まじか~」

男はショックだったのか頭を抱えて、しゃがみこんだ。でも、グッと顔を上げて立ち上がる。

「俺はお前に会いに来たんだよ!」

え?

「残り4分!お前のしたいことをしろ!」

…そう言われてもなあ。緊急地震速報よりキツイですよ、それ。

「うわ、もうあと3分しかねえじゃん!」

…わー、あっという間だねえ。

「何のんきにしてんだよ!お前はねえの?何かしたいこと」

…いきなりすぎて、思いつかないなあ。

「あと3分の命だぞ?」

カップラーメンの世界に突入しちゃったねえ。 そう言えば、安藤百福(あんどう ももふく)さんって偉大だよねえ。

「…お前なあ。確かにカップラーメンの開発者は偉大だけど、こんな時に思い出すのやめて…。うわ、あと2分!!いや、2分きってる!!」

特に何かしたいとか思いつかないなあ。ところで、あんたは私に会いにきて、それで終わりでいいの?

「俺?俺はお前のやりたいことを叶えに来たんだよ。でも、することねえし。意味ねえし。もう1分もねえし」

そっか。悪いことをしちゃったね。でも、意味なくはないんじゃない?

「は?」

最後の時間を私にくれたんでしょう?

「…そうだけど」

ありがとう。

「…俺が誰かも知らないくせに」

そうだね。

「…世界が終わっちまう理由も知らないくせに」

それはこれから知れるじゃない。

「なんでそう余裕なの?つまらないんだけど…はい、いつの間にか残り10秒きりました」





最後の時間をありがとう、ノストラダムス。



男が私を見つめるのがわかった。



私の記憶の中で、世界の終わりって大騒ぎするの、その人くらいなんだよね。



「今度の予言は当たるから恨んでいいぞ」



恨まないから、私のしたいことを叶えて。やっと思いついたんだ。



男は頷き、私は笑って手を伸ばした。



手をつないで。 

1

一緒に世界の終わりを見届けて。



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=影響を受けた作品のご紹介=

ここでは上の拙い物語がたぶん影響を受けたんじゃないかと思われる作品をご紹介します。 お時間や興味のある方はどうぞ~。

★ くるり 『ワールズエンド・スーパーノヴァ』 × ドラマ『世紀末の詩』 ★

なんか数の埋め合わせて的な物語になってしまいました…。タイトルは聞いてた音楽より。200までのこり50!

① くるり 『ワールズエンド・スーパーノヴァ』
彼らの中で一番好きな曲。 
http://nicoviewer.net/sm10908269

② ドラマ『世紀末の詩』
あることをきっかけに社会からあぶれてしまった男二人と謎の女の子。一緒に暮らす中で、様々な人と出会い、愛とは何かを問う1話完結の哲学系?ドラマ。特に山崎努さん演じる教授が好きでした。BD売ってないんですよねっていうか、UPしてるYouTube凄すぎ…。
今回の物語の影響をうけたのはたぶんこれ。第9話「僕の名前を当てて」
https://www.youtube.com/watch?v=HBuHU5eFbKY
個人的に、好きな回は以下。
第2話「パンドラの箱」
https://www.youtube.com/watch?v=684kHloFrDQ&list=PL8D9AFE35DA6E8DBC&index=1
第4話「星の王子さま」
https://www.youtube.com/watch?v=UCpx_A_Qkyg&list=PL8D9AFE35DA6E8DBC&index=24
第7話「恋するコッペパン」
https://www.youtube.com/watch?v=JQL8w3xSDjY
第10話 「20年間待った女」
http://www.pideo.net/video/pandora/0a548a8111046760/

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過去世(かこせ)が、押し寄せる。

人の記憶のさらに奥底。根深く、根強く、巣食う過去世がある。

僕は、過去世(むかし)…………だった。

   *

天井の染みに、見覚えがあった。このかたちは…、

「…木の葉…」

じゃあ、ここはきっと保健室だ…。

「気が付いたか?」

保険医の宮村(男)が僕を見下ろしていた。視界にあったはずの木の葉が消える。

「僕はまた貧血で倒れたんですか?」

宮村はため息をついた。

「そうだよ。卒業式の練習中にバタンとな」
「すみません。また…」
「自覚してるなら、しっかり鉄分をとれ。あと、睡眠も。堀(ほり)、お前はもう大学に合格してるんだろう?今まで勉強してた時間は睡眠にあてろ。卒業式の本番中に倒れたら、シャレになんないぞ」
「…はい」

どこか上の空の僕に、宮村は長めの前髪をかきあげて苦笑した。

「…にしても、俺は最後の最後までお前がよくわからなかったよ。声をかけても、いつもそんなふうに、ぼんやりしてるし」
「ぼんやり?」
「上の空っていうか、心ここにあらずっていうか。…なんか魂、さまよってるっていうか…」

今度は僕が笑った。

「魂、さまよってるって、何ですか、それ?」
「俺が聞きたいんだけどな。…お前、まだ例の夢にうなされてるのか?」

この高校三年間、何度も貧血で倒れては保健室に、保険医の宮村の世話になった。たぶん担任以上に…。夢の話も宮村にだけ話していた。

「…なんだか最近もっとひどくなってる気がして…。頻繁に見るんです」
「時代劇みたいな夢だっけ?なんか大名行列みたいな」

僕は頷いた。

「それがここ最近はっきり見えるようになってきて。どうも大名行列じゃないかもしれません。提灯の明かりがそこかしこにあって、花びらが舞っていて、大勢の人がいて…。その中を着物を着た女の人が歩いてるんです」
「…女?」
「厚底の重そうな下駄をはいた女の人…。凄くきれいでした」

宮村は、笑った。

「なんだ、お前。夢の中の女にほれっちゃたか?報われない恋だねえ」

なんだか顔が熱くなった。

「ち、ちがいますよ…!」
「冗談だって。ムキになるなよ。たぶんお前のそれ、あれじゃないか?江戸時代の…」
「え?」
「花魁道中(おいらんどうちゅう)」

― わっちは幸せでありんす ― 

「花魁道中?」
「江戸時代に、吉原っていう遊郭街あってな。その中の遊女、花魁がやってたんだよ」

― わっちは幸せでありんす。ほんで(本当で)ありんすよ ―

「吉原の街中を着飾った花魁が練り歩くんだ」

― お前を必ず身請けするから ―

「花魁の花道だな。きっと相当な美女だぞ?」

― 約束でありんすよ ―

「堀(ほり)、どうした?また具合が悪くなったか?」
「……いえ、大丈夫です…」
「もう少し寝てろよ。そろそろお前の彼女が迎えに来るから」

…彼女?

「同じクラスの早川」
「早川さんは僕の彼女じゃないですよ。保健委員で毎回、僕の面倒を見てくれているだけで」
「まあまあ。早川には、さっきの美女の話はしねえから安心しな」
「だから、違うって…」

宮村はベッドから離れ、窓を開けた。春の訪れが近い。優しい風が宮村の前髪を揺らしている。額の美しさに、目を奪われる。

「先生はイケメンって女子が騒いでたけど、今までそんな気にならなかったな」
「は?」
「……なんとなく先生に似てるかも。その女の人」
「おーい、大丈夫か?俺は男だぞ。口説かれても、そういう趣味はない」
「…口説いてないし、僕もそんな趣味ないですよ。ただ、なんとなく憂いのある感じがあの女の人に似てるなあって」
「なんだ、幸薄い顔っていいたいのか?」
「そうそう」
「お前は喧嘩、売ってんのか」

笑うと宮村の笑顔は一気に華やいで、それもどこか夢の中の女の人に似ていた。

「堀君、大丈夫?」

保健室のドアが叩かれ、クラスの保健委員、早川さんが入ってきた。

「バッグ持ってきたよ。卒練(卒業式練習)も無事終わったから、一緒に帰ろう」
「バッグ、ありがとう。いつもごめんね」
「いいよ。帰りにもちろん、おごってくれるんでしょう?」

それを聞いていた宮村はすかさず、つっこんだ。

「ちゃっかりしてるなあ、早川は」

笑い声が風にのる。僕が貧血で倒れ、先生が看護し、早川さんのお迎えが来る。これが僕の高校三年間の保健室の思い出だった。先生と早川さんとたくさん談笑した。そんな時間も卒業まであと少し。ちょっぴりさびしいと思っているのは、僕だけだろうか?

頻繁に保健室行きになる僕は早川さんに毎回頭を下げていた。それを気遣ってか、彼女は帰りに学校近くの駄菓子屋で奢ることでチャラにしようと提案してくれた。彼女は駄菓子屋が好きらしい。お店のレトロな雰囲気がいいの、とよく言っていた。駄菓子屋なら安いし、高校生のお財布でも特に問題ない。

「また金平糖?」

行きつけの駄菓子屋に着くと、早川さんはやっぱりそれを手にとった。

「お気に入りなの。キラキラしてきれいじゃない?」
「ただの砂糖菓子じゃん?」
「知らないの?昔はすごい高価な食べ物だったんだよ。今はこうやってすぐ手に入れられるけど」
「思うんだけど、早川さんって古風だよね。駄菓子屋をセレクトするあたり。髪もおさげだし。こだわりでもあるの?」
「特には。ただ昔っぽいものにふれてると、安心するんだよね。田舎のおばあちゃんちに行った時の感覚に似てるかも」
「ふうん」

やっぱり古風だ。

「覚えてないかもしれないけど、初めてここの駄菓子屋に来た時、堀君が最初に選んでくれたのが金平糖だったんだよ」
「え?」
「やっぱり覚えてなかったんだ…」
「え、そうだっけ?」
「懐かしそうに、真っ先にそれをとってね。私が選ぶ間もなく、『これでいいよね!』って、勝手に決めちゃってさ。普段は大人しいのに、そんなところで押しが強いんだってちょっと面白かった」

全然覚えてなかった。

「だからね、てっきり堀君が金平糖を好きなのかってしばらく思ってたんだ。でも、違ったみたいだね?」
「う~ん?」

駄目だ。思い出せない。自分の行動を忘れるとか、ちょっとやばいかも…。

「真剣に悩まなくていいよ。堀君が忘れっぽいのは、よく知ってるから」
「え?」
「…ううん、なんでもない。それより、卒業式の本番は倒れないでね。約束よ!」

   *

過去世が、押し寄せる。

その花魁に思いを寄せる男は大勢いたから、彼女の身請け話は吉原で大きな話題となった。

― わっちは幸せでありんす ― 

身請けする男の肩にもたれ、花魁は微笑んだ。まさか自分が愛する男に身請けされるとは、思ってもみなかった。なぜ、男は自分を身請けすると言ってくれたのだろう?なぜ、自分をこんなにも愛してくれたのだろう?

― 一葉(いちよう)は、俺に似ているから。いつもぼんやりと遠くを見つめている。誰にも心を渡さない。それが自分と重なったのかもしれない ―

― それは可愛げのない女でした ― 

― そうだね。でも、俺にはそれが可愛かったのかもしれない。 お前を必ず身請けするから― 

可愛げのない女を男は静かに愛してくれた。それはどの客、どの男からも、一葉は感じることはなかった。この男だけだった。

― わっちは幸せでありんす。ほんで(本当で)ありんすよ ―

― さあ、一葉。お前の好きな金平糖を買ってきたんだ。一緒に食べよう ― 

― いつまでも一緒。約束でありんすよ ―

きらきらした金平糖は、まるで一葉のこれからの未来の輝きだ。もうすぐ、自分はそれを手に入れる。身請けされ、吉原から解放され、愛する男のもとへ嫁ぐ。

幸せは目の前…、そのはずだった。

   *

天井の染みに、見覚えがあった。このかたちは…、

「…木の葉…」

じゃあ、ここはきっと保健室だ…。

「気が付いたか?」

保険医の宮村が僕を見下ろしていた。視界にあったはずの木の葉が消える。

「僕はまた貧血で倒れたんですか?」

宮村はため息をついた。

「そうだよ。卒業式中にバタンとな」
「すみません。結局、卒業式まで…」
「自覚してるなら、しっかり鉄分をとれ。あと、睡眠も。堀、卒業したら、俺も早川も、お前のそばにいないんだぞ」
「…はい」

どこか上の空の僕に、宮村は長めの前髪をかきあげて苦笑した。

「…にしても、俺は本当に最後の最後までお前がよくわからなかったよ。声をかけても、いつもそんなふうに、ぼんやりしてるし。上の空っていうか、心ここにあらずっていうか。…なんか魂、さまよってるっていうか…」

今度は僕が笑った。

「魂、さまよってるって。…本当にその通りでした。笑えますよね」
「…どうした?お前、また例の夢にうなされたか?」

起き上がって、僕は頷いた。

「先生、僕は先生があの花魁かと思ってたんです」

宮村は、笑った。

「違ったのか?」
「はい、違いました。あの花魁は、僕だったんですね。自分が過去世(むかし)、花魁だったなんて驚きましたよ。でも、もっと驚いたのは、身請けしてくれるはずの男です。あれは、先生でしょう?」

宮村は、何も言わなかった。それが、返事だと思った。

「でも、僕は身請けされなかった。身請けされる前に、その男は殺されてしまったから。僕の客の一人に恨まれて」
「なんだ、俺。夢の中の花魁にほれっちゃたか?報われない恋だねえ」

きっと僕はおかしなことを言っている。現実離れした奇妙な夢の話の続きを。かつてあったかもしれない哀しい過去世話(むかしばなし)を…。

宮村は少し面倒臭そうに、語りだした。

「お前の夢の話に付き合うなら、その男は花魁にこう言いたかったんじゃないか。『俺も幸せだった。お前は何度も言ってくれたのに、俺はそれを伝えられなかった。すまない。俺も本当に幸せだったよ』…なあ、これで満足か?」

― わっちは幸せでありんす。ほんでありんすよ ―
― お前を必ず身請けするから ―
― いつまでも一緒。約束でありんすよ ―

過去世が、感情の波が、押し寄せる。僕はどうしてしまったのだろう。これは単なる、過去世話(むかしばなし)だ。そうに決まっている。でも、涙があふれた。

先生が近づいてきて、静かに僕の肩を抱いてくれた。夢の中で、男の肩にもたれていたことを思い出す。僕はもうそうすることができない。それを思うと胸が痛んだ。

「もう少し寝てろよ。そろそろお前の彼女が迎えに来るから」
「だから、違うって。早川さんは僕の彼女じゃないですよ」
「早川には、夢の話はしねえから安心しな」

宮村は僕から離れ、窓を開けた。優しい春風が宮村の前髪を揺らしている。額の美しさに、目を奪われる。

「先生?」
「ん?」
「今まで本当にありがとうございました」

僕がそう言うと、宮村はあの笑顔を見せてくれた。僕の心は一気に華いだ。…そうか。だから、花魁もあんな華やかな笑顔をしていたのだ。でも、それは過去世話(むかしばなし)…。僕らの別れの時が迫っていた。

「堀君、大丈夫?」

保健室のドアが叩かれ、早川さんが入ってきた。

「卒業式終わったから、一緒に帰ろうって…あ!私、堀君のバッグを持ってくるの忘れちゃった!」
「いいよいいよ。いつもごめんね。僕、自分でとって来るから」

そう言って、早川さんに涙が見えないように僕は慌てて保健室を飛び出した。

   *

過去世が、押し寄せる。

人の記憶のさらに奥底。根深く、根強く、巣食う過去世がある。

僕は、過去世(むかし)、花魁だった。






…そう。

私は、それを知っている。

だって、あなたの一番近くにいたのは私だから…。

   *

「ちゃっかりしてるなあ、早川は。わざとバッグ持ってくるの忘れやがって。でも、これで本当に良かったのか?」
「うん。先生が雰囲気、似てて助かりました。ありがとうございました」
「良いのか、真実を伝えなくて。…本当はお前がその身請けする男だったんだろう?」

私は笑って言った。

「先生は前世とか過去世とか、信じますか?― もしあったとして。私、堀君にはそういうの縛られてほしくないんです。彼は過去世(むかし)、ずっと自由じゃなかったから。外の世界を、もっともっと知ってほしい。それに私も、誰かにまた恨まれて殺されたくないし…」

同じ運命がめぐって来るかもしれない。一緒にいられず、約束を果たせず、私はまた彼を泣かせてしまうかもしれない。

「それにね。本当に縁があるなら、ここで別れたとしてもまたどこかで何かあると思うんです。そのくらいの気持ちでいいかなって」
「お前は堀が大好きなんだな」
「先生が真面目な顔して言わないで下さい、そういうこと」

なんだか顔が熱くなった。

「カワイイなあ、早川は。先生がなぐさめてやろう!卒業おめでとう!」
「もう。なぐさめる気なんて全然ないんだからー!」

でも、先生の笑顔に密かに救われてたと思う。だって、過去世(むかし)の自分が笑っているような気がしたから。大丈夫。きっともう後悔はない。

   *

「また金平糖?」

行きつけの駄菓子屋に着くと、堀君はやっぱりそれを手にした。

「最後の駄菓子屋だから、堀君が選ぶっていってくれたのに…結局、また金平糖なんだね」
「早川さんのお気に入りなんでしょう。キラキラしてきれいで好きって言ってなかった?」
「ただの砂糖菓子じゃん?って言ってた人もいたけど?」
「う~ん、誰かなあ?」

とぼける彼がかわいかった。堀君がずっと背負っていた憂いのある影はもうない。きっと先生とのやりとりのおかげで過去世から解放されたんだろう。これで安心して別れることができる。私が一人満足していると、堀君が言った。

「覚えてないかもしれないけど、初めてここの駄菓子屋に来た時、金平糖を手にする早川さんがさ、凄い嬉しそうにしてたんだよね」
「え、そうだっけ?」
「僕が金平糖を持ってるのを見て、『それがいい』って飛びついてさ。ちょっと面白かった」

全然覚えてなかった。

「だからね、てっきり早川さんが金平糖を好きなんだってずっと思ってた。でも、少し違ったみたいだね?」
「…え?」
「きっと僕たちふたりが金平糖を好きだったんじゃないかな?」

― いつまでも一緒。約束でありんすよ ―

「忘れっぽくてごめんね。約束も思い出したよ。過去世(むかし)、いつも僕がもらってばかりだったから、今度は僕が金平糖をあげたかったんだ」

そう言って彼は私の手のひらにのせてくれた。きらきらした金平糖は、まるで私たちのこれからの未来の輝きだ。幸せは目の前…?そう言っているのだろうか?

「…先生とふたりで私を騙したの?」
「騙したのはお互い様だよね。大丈夫。心配いらないよ。きっと運命って変えられると思うんだ。だって、僕らには心強い味方がいるから」

彼が後ろを指差す。振り向くと、さっき別れたはずの人がそこにいた。

「宮村先生…」

先生は少し面倒臭そうに、語りだした。

「早川、お前のさっきの質問に付き合うなら、俺の答えはこうだ」

― 先生は前世とか過去世とか、信じますか?― 

「知らん!ただお前らの運命に巻き込まれるなんてまっぴらごめんだ!」

口ではそんなことを言って、ここに来てくれた。それが先生の本当の答え。

「…なあ、これで満足か?」

私は思わず抱きついてしまった。しっかり受け止めてくれる先生がいる。私は泣きたくなった。

「…先生、大好き!」
「こら、早川!抱きつくのも、告白するのも、相手が違うだろう?…ったく。堀、いいのか?今日の早川はカワイイから俺的にはちょっとアリだぞ」
「こら、先生!ちゃっかりギュッとしない!!ふたりとも離れてー」

と、堀君が間(あいだ)に入る。でも、その顔は笑っていた。忘れられない、あの華やかな笑顔で。

「それじゃ、保健室で僕の卒業式の続きをしましょうか。途中退場しちゃったんで」
「面倒くせーな。じゃあ、お前。一人で『仰げば尊し』を歌えよ?」
「先生が一人で『蛍の光』を歌ってくれるならいいですよ?」
「なんで俺が後輩なんだよ!」

笑い声が春風にのる。そうだね。堀君の言う通り、運命なんて変えられるかもしれない。目の前にいる、ふたりと一緒なら。そう思えることが、きっと大事なんだ。

「僕、卒業証書をきちんともらってないから、頼みますよ!」

あくまで卒業式の続きにこだわる彼に私と先生は同時に声を上げた。

「…やってもいいけど、今度は絶対倒れるなよ!」


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=影響を受けた作品のご紹介=

ここでは上の拙い物語がたぶん影響を受けたんじゃないかと思われる作品をご紹介します。 お時間や興味のある方はどうぞ~。

★ moumoon 『Evergreen』 × 潮見知佳『ゆかりズム』 ★

4月に物語を書けなくなってしまった時期があって、その時に手を付けてたのがたぶんこの物語。私が書けなくなるのはたいてい書くのが、物語の声を聞くのが怖くなるのが原因なんですけど、前回紹介したmoumoon さんの『Evergreen』を聞いていたら、創作意欲がわいて、再度挑戦することができました。なんだ。書いてみるとけっこう明るい話じゃないか。なんだなんだ。

① moumoon 『Evergreen』
曲によって全然雰囲気の違う彼ら。主題歌を担当した映画の映像も一緒にどうぞ。
https://www.youtube.com/watch?v=YIQr41gUof8

② 潮見知佳『ゆかりズム』
美麗な絵だなと見る度、思います。少し不思議な世界観のお話を書くのがとてもうまい方。「過去世」と言う言葉はこの漫画で知ったんですけど、私の物語より断然すごいです。前世ものが好きな方は必見。後半に過去世が現世を寝食し始める場面があるんですけど、あれを文章でなんとか書けないものかと思い、今回この物語が生まれました。でも、結局書けずじまいだったな。
http://booklive.jp/feature/index/id/historycf


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最近の福(ふく)ちゃんの悩みをあなたはご存知?

ほら、彼もいい年ですからね。三十路目前と言うから、まわりの友人たちはものすごい結婚ラッシュで、さあ、大変!ご祝儀と言う名の大出費に、友人代表の感動のお言葉。いい加減、財布も祝辞も尽きるってもんです。

福ちゃんも色々と愚痴りたくなりますよ。

…俺、ご祝儀分、いつか取り戻せるのかな? とか。
…う~ん、友人って言うほど仲良かったか、俺たちは…?とか、ね。

なのに態度に出さず、にこやかにスマートに物事をこなす彼。
なかなかの男前だと思いません?

福ちゃんこと、福山治雅(ふくやま はるまさ)くんは見た目も悪くないですし、背丈もあります。学生時代は空手部主将をつとめました。人徳も責任感もあってみんなに頼られる存在。外見や性格は申し分ないんですけどね。

…彼、ダメなんですよ。あれが、ないの。

自分でもようやくそのことに気付いたようで、私のところに毎日通うようになったんです。

…お賽銭やお供え物を持ってね。

あら、やだ。 ご挨拶がおくれましたね。 私、“神”と申します。

福ちゃんが毎日通う、神社の神様です。これでも恋愛成就の神様をやっているんですよ。ここまで言えば、福ちゃんの悩みもなんとなくわかるでしょう?

「…俺、女運がないんでしょうか、神様?いいかげん、嫁がほしいです!」

もう福ちゃんったら、彼女を通り越して、嫁が欲しいだなんて、切羽詰まった気持ちがありありと伝わってきますね。私もいい男に毎日通われて悪い気はしませんから、御利益と言う名の神様パワーを使いたくなったり、なかったり…。

でもね、毎日彼を見ていてね。私も女運がないの、よくわかりました。
こう言っちゃなんですけど、福ちゃんもいけないと思うんですよ。

実は彼のもとに嫁候補というか女性はけっこう現れているのに、福ちゃんはどれもこれも逃してしまうんです…。ある一言のせいで。その話をしようじゃないですか。

福ちゃんは漁港のある田舎街に住んでいます。早朝、役場の仕事に行く前、ランニングをするのが彼の日課。そのコースに私の住んでいる神社があって、途中休みがてら、いつも寄ってくれるんですね。(その時に、お賽銭とお供え物をガッチリgetです!)

ある朝、彼が海辺を走っている時のこと、一人の若い女性がふらふらと海に入っていくじゃないですか!(実はこの海、自殺の名所という噂あり)。福ちゃんは正義感の強い男ですから、彼女を助けたわけです。

彼女は無事でした。特に大きな怪我もなく。でもね、心がね。失恋の痛手をおってましてね。福ちゃんは優しいですから、彼女の話を親身になって聞いてあげました。

彼女は妻子ある人と深い仲になっていたそうです。でも、一緒になれないことで苦しんでいましてね。お腹には子供もいるのに誰にも相談できないし、どうしていいかわからなくて、気付いたら海にいたらしいんです。

そんな彼女に、福ちゃんは言いました。

「相手の男ときちんと話した方がいい。一人で抱え込む問題じゃないから。もし、もう一度海に行くしか道がなかったら…」

もし、もう一度海に行くしか道がなかったら…?

『 俺のところに嫁に来ればいい 』

男前きちゃったよ、コレ!男も女も惚れちゃうよ、そんなん言われたら!!ってみなさん思うかもしれません。きいた女性なんてもうイチコロって。…う~ん。それ、女心を、女性を、ちょっと甘く見てますから。

これをきいて、彼女は自分の愚かさに気付きました。

自分は何をやっているんだろう。見ず知らずの男にそんな優しい言葉をかけてもらうなんて…。嘘でも、その言葉に大きく救われた。よく考えてみると、この優しい男と不倫相手は人間的に雲泥の差。そんな相手と付き合っていた自分が恥ずかしい。あんな男、あてにならない。お腹の子は私が守らなきゃ!

もう戦闘モード&母性スウィッチが入ってしまって、なんなら一人で生きていく覚悟もできてたりして、しっかり立ち直って帰ってしまうんです。女は強し!ですね。

福ちゃんと言えば、実は本気でプロポーズをしたつもりだったのに、女性は颯爽と帰ってしまうじゃないですか。後で失恋していたのは自分だったのか…!?と苦笑するわけです。まあ、傷ついた女性が元気になったのなら、まあ、いいか…とも思うんでしょうけど、優しいですからね。

そんな失恋の痛手を負った女性がこの海にはよく来るんです。そして…。

福ちゃんが女性を助ける。
  ↓
福ちゃんが女性にプロポーズまがいのこと言う。
  ↓
女性はなんだか強くなって帰っていく。
  ↓
福ちゃん、失恋!
  ↓
ダメじゃん!

その繰り返し。

男前過ぎてもダメなんですよね、彼がそのいい例です。一見モテそうなのに、いい人どまりで終わってしまう不憫な男。負のオーラがやんわりと見え隠れしていてね。なんとなく残念な霊でもついてそうな…。

まあ、私的にはそこが可愛いんですけどね。街の住人もそうらしく、福ちゃんのおかげで海での自殺者が減り、福ちゃんにプロポーズされると恋愛のご利益があるという謎の噂まで広がって、新たな街の観光スポットとなりつつあります。知らぬは本人ばかりなり、です。

福ちゃん、ごめんなさいね。あなたの恋愛もそのうち、私が叶えるつもりですよ。

でもね、もう少しだけあなたを眺めていたいなあって思うんです。優しくて、間抜けなあなたを。あら、やだ。もしかしたら、私が福ちゃんに恋しちゃってるんですかね。私も女神(メス)のキツネですから。女運のなさ、絶好調ですよ、福ちゃん。

ね、もう少しこのままで。
いざとなったら、私が女性に化けて出ますから。



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=影響を受けた作品のご紹介=

ここでは上の拙い物語がたぶん影響を受けたんじゃないかと思われる作品をご紹介します。 お時間や興味のある方はどうぞ~。

★ Supercar 『 Baby Once More 』 × 小花美穂『あるようでない男』 ★

10月に更新があまりできなくて11月巻き返せるといいんですけど…。年末まで200は難しいかな。頑張らないと。追記ですが、この作品の影響も受けてたかも。あたたかな気持ちになれます。マハさんのデビュー作かな?私は映画視聴のみですが。主題歌moumoon の「Evergreen」もいい。
原田マハ『カフーを待ちわびて』映画予告
https://www.youtube.com/watch?v=EsqrGz0vVK4

① Supercar 『 Baby Once More 』
この曲を聞いて生まれた今回の物語。物語タイトルはこれより。ゆるくていい感じ。最近、何かしら音楽を聞けば物語ができてるような気がする。これを機に音楽、開拓せねば。
https://www.youtube.com/watch?v=rGMo0f_BuMY

② 小花美穂『あるようでない男』
小花さんと言えば『こどものおもちゃ』が有名ですが、私は何気にこれも好きでした。当時「猫の島」という短編集に入ってて、収録作品全部良かった記憶が…。もう一度読みたいなあ。『あるようでない男』 は文庫化され、高校生編と社会人編があるそうです。私が読んだのは高校生編みたいですね。
http://www.amazon.co.jp/%E3%81%82%E3%82%8B%E3%82%88%E3%81%86%E3%81%A7%E3%81%AA%E3%81%84%E7%94%B7-%E9%9B%86%E8%8B%B1%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-58-11-%E5%B0%8F%E8%8A%B1-%E7%BE%8E%E7%A9%82/dp/4086194244/ref=pd_sim_b_6/378-4919386-6241161?ie=UTF8&refRID=1DP5E6ZKJ8JG25F7YF2M
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